「猛ろ、吼えろ、戦け、打ち砕け、討ち滅ぼせ」 2017/02/12 01:41 Facebookでシェア URLをコピー 報告 「猛ろ、吼えろ、戦け、打ち砕け、討ち滅ぼせ」垓凰寺の舞台に舞楽という男あり。彼は鬼神すら一撃のもとに葬り、魔性の者の幻影を破壊する。まさしく魔拳にて覇道を往く者……その垓凰寺の伝承に、こう記されている【代々の親王、上皇に仕えし陰陽道の鬼才あり。後に誕生せし清明の師である。彼の者は冥府魔道に堕ち、己が才に溺れ、慢心し、傲慢となり、邪宗の主となった。強大無比なる式神を放ち、世を混迷と絶望に導き、彼の者は踊り狂ったという。彼の者を止めるべく、上皇は強力な武士を求め、駆り出してはみたが悉く常世に帰された。そんな最中、没落して間もない武家の男が名乗りを挙げた。その男は、何ともみすぼらしい姿であった。信など無に等しき男であったが、興醒め程度に丁度良いと放り、顛末を監視させた。するとその男は、彼の者が放った怪力乱神、魑魅魍魎を次々と闇に帰し、果ては鬼の軍勢すら滅された。これが垓凰寺の繁栄の源である。その男の名は初代当主にして、歴代無双と謳われる“武楽”といった】 ~ 垓凰寺之相図 一章一節 一段 ~